発熱外来
発熱外来
急性の発熱疾患は主に感染症です。新型コロナウイルスやインフルエンザ、溶連菌感染などに代表されるような、かぜ症候群の他にも細菌の感染に伴うものなど様々です。人に感染させてしまうものも多く、これらの多くの検査ができるように準備しております。
当院では安心できる医療を提供するために、発熱症状を伴う患者様の診察や検査ができる環境を整えています。
より詳しい検査や入院、手術などが必要な際には、連携する医療機関を紹介させていただきます。
感染症とは急性の発熱の原因のほぼ全てです。ウイルスや細菌、寄生虫、カビ(真菌)などが体内に侵入している状態で、発熱やそれ以外の症状が出現します。
原因菌や侵入の部位と広がり方で症状は様々です。水虫なども真菌感染症です。病原体が体内に入り込んでも、体が健康で抵抗力がある時には、自覚症状はすぐには出ませんし、症状がないまま改善することもあります。その一方で、ストレスや疲労が蓄積して免疫力が低下している場合には、身体が病原体に負けてしまい症状が引き起こされます。
自覚症状が出たら、普段の生活に少しでも早く戻れるように、速やかに医療機関を受診して治療を開始することが大切です。
風邪症候群では、主にウイルスが粘膜から侵入して喉や鼻に急性炎症を起こします。それによって、咳やくしゃみ、発熱、痰、咽頭痛、鼻づまり、鼻水などの上気道症状を呈する疾患群です。
ほとんどの感染症は最初の症状が風邪症状で、その後に特徴的な症状などが出現することが多いのです。コロナウイルス感染やインフルエンザウイルス感染のようなウイルス感染の他に、溶連菌感染のような細菌感染も含まれます。自分の体の免疫で多くは改善するのですが、この間の様々な理由で重症化することがあります。また、重症化の有無によらず、後遺症状や合併症状を起こすことがあるので、風邪症状が軽快した後も注意が必要です。
いわゆる風邪だと思っていても長引くケースでは重症になるようなウイルス感染症だったり、別の深刻な疾患が隠れている可能性もあります。
コロナウイルスは風邪の代表的なウイルスです。SARSやMARS、新型コロナウイルスといった重症肺炎を引き起こす種類のものも認められます。どれも重症化しなければ、咳やくしゃみ、発熱、痰、咽頭痛、鼻づまり、鼻水などの風邪症状を呈し、抗体ができれば治癒するのですが、一部は重症肺炎を引き起こすため、重症化の可能性のある患者様は重症化の予防治療を要します。
重症化の有無によらず、後遺症状や合併症状を起こすことがあるので、風邪症状が軽快した後も注意が必要です。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因の急性呼吸器感染症です。インフルエンザウイルスが口や鼻の中に侵入しても約1〜3日は自覚症状がなく、次第に悪寒、筋肉痛、関節痛、38℃以上の発熱、頭痛、咳、鼻水、咽頭痛などの症状が出てきます。糖尿病のコントロールの悪い方やステロイド内服中の方、高齢者は時に脳・脊髄炎や肺炎などの重症になりやすく、治療が困難なケースもあります。
インフルエンザの治療には、十分な水分摂取が最も有効です。タミフルなどの抗ウイルス薬を使用すれば、発熱などの症状がやや改善する可能性がありますが軽快するまでの時間は短縮されません。
また、予防的にお薬を飲むことでインフルエンザ発症の可能性を軽減できますが、自費診療になるので注意が必要です。薬はご要望や状況に合わせてカプセル、錠剤、点滴、吸入薬などを使い分けます。
インフルエンザを予防するためには、日常的な生活習慣に加えてワクチンの接種が効果的です。完全に予防できるわけではないですが、重症化を防ぐことができます。12月下旬から3月上旬の流行期に入るまでに接種することが大切です。基本的に自己負担となりますが、年齢や持病によって助成金が出る場合があります。
肺炎球菌感染症は、肺炎球菌という細菌が引き起こす疾患の総称です。代表的な疾患は肺炎ですが、それ以外にも副鼻腔炎や髄膜炎、中耳炎、敗血症などを引き起こします。特に免疫力が弱い高齢者などは発症しやすいです。
感染経路として、肺炎球菌に感染している方の咳から、気管支を通って肺に侵入することが考えられています。
肺炎球菌にはワクチンは、一生に1度接種すれば良いワクチンと、5年に1度接種するワクチンの2種類があります。日本人の死因の第4位が肺炎であり、国も肺炎球菌ワクチンの接種を推奨しています。助成金や医療保険を利用できる場合がありますので、ご相談ください。
肺結核は、結核菌が肺に侵入して増殖することで発症する呼吸器感染症です。風邪のような症状が出始め、そこから2週間以上に渡って微熱や咳が出るようになります。昭和25年までは、結核による死亡数が国内で最多でしたが、現在は日本人全員が結核のワクチンであるBCG(いわゆるはんこ注射)を接種するようになり、結核にかかる方は減ってきています。ただし、現在でも年間2万人以上が新規感染し、1年間で2,000人以上が肺結核で命を落としています。
肺結核は、専門的な治療が必要なため、2週間以上咳と微熱の両方が続くようであれば、早めにご相談ください。
唾液や鼻咽頭拭い液を用いて検査を実施します。感度は約70%となっており、現時点で感染しているかどうかをチェックします。
鼻咽頭拭い液による検査を実施します。感度はPCR検査よりも低く、現時点で感染しているかどうかをチェックします。
保険証は原本をお持ちください。保険証をお待ちいただけなければ自費診療扱いになりますが、指定日までに原本をお持ちいただければ返金可能です。(保険証の登録がお済みでしたら、費用は保険診療の自己負担分で結構です)