
みなさんこんにちは!院長の猪島です。
2025年10月に新しい肺炎球菌ワクチン(キャップバックス®)が発売されたため、肺炎球菌ワクチン接種のガイドラインが今年改定されました。そのことについて今回はお知らせしたいと思います。
今、日本で使用できる肺炎球菌ワクチンは3つあります。
①ニューモバックス®
②プレベナー20®
③キャップバックス®(2025年10月発売)
それぞれについて解説します。
①ニューモバックス®(皮下注射)
2025年から65歳の方のみに定期接種ができるようになりました。(昨年までは65歳から5年ごとに定期接種)
接種可能年齢になるとお知らせが公的機関から届きます。接種可能なクリニックや病院で接種ができます。(うちのクリニックは接種可能です)
ワクチン血清型は23種類の肺炎球菌に対して有効であり、日本では65歳以上で有効性は33.5%とされています。
有効性は5年で減弱します。
②プレベナー20®(筋肉内注射)
ニューモバックス接種歴のある方も、1年後に接種可能になります。
ワクチン血清型は20種類の肺炎球菌に対して有効であり、日本では65歳以上で有効性は45.6%とされています。
予防持続効果はニューモバックスよりも長いとされています。(ベルクリニックでの接種費用は12000円)
③キャップバックス®(筋肉内注射)
ニューモバックス接種歴のある方も、1年後に接種可能になります。
ワクチン血清型は21種類の肺炎球菌に対して有効であり、日本では65歳以上で有効性は71.9%とされています。
予防持続効果はニューモバックスよりも長いとされています。
本ワクチンは、小児で使用されるプレベナーワクチンがカバーする血清型の約半数を含まず、成人に多い血清型を新規に含めることで、成人での血清型のカバー率を高めてます。(ベルクリニックでの接種費用は14000円)
今の現状を考えると、65歳になったら、定期接種のニューモバックス接種し、その1年後にキャップバックスを接種するというのが一番良い方法だと思います。
今年もあと少しで終わります。12月は肺炎の患者さんが多かったため、今年ガイドラインが改定された肺炎予防のワクチンについてを今年最後の記事として載せることにしました。皆様の来年が、良い年になりますように。今年も本当にありがとうございました。


